2017年02月01日

蛮勇と勇気は違う

 若くして世界五大陸の最高峰を制覇するなど、傑出した登山家、探検家として知られた故・植村直己氏。ある時、“探検家に必要な資質は?”と問われ、こう答えたそうです。「臆病者であること」。意外に思える言葉ですが、自然の怖さを熟知するゆえの謙虚さが伝わってきます。
 一方で、氏の自伝『青春を山に賭けて』を開くと、痛快な冒険譚にあふれています。100ドル余りしか持たずに単身でアメリカに渡ったり、船賃を惜しんでアマゾン川をいかだで下ろうとしたり……
 事を始める際、臆病なほど慎重に現実を見据え、可能とあらば大胆に挑む。「世界のウエムラ」と仰がれた人物の真髄を垣間見る。蛮勇と勇気は違う。氏は勇気を体得していたのです。

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