2016年12月20日

エルトゥールル号

 1890年9月、オスマン・トルコ帝国の使節を乗せたエルトゥールル号が帰国の途中、台風に遭い、和歌山県沖で沈没しました。この時、紀伊大島の島民は、夜通しで救助にあたり、69人の命を救ったのです。
 民族、宗教、イデオロギーのために憎み合い、ときに殺し合うのも人間なら、わが身の危険も顧みず、他者の命を救おうとするのも人間です。「日本人だから」こういう行動ができたのではない。苦しんでいる人を救いたいという「心」に国境はないのです。
 この救出劇はトルコの親日感情をつくった要因の一つといわれます。民衆の真心の行動が、126年の時を経て、二つの国の友情を支えているのです。

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