2016年12月01日

だいこんの花

 作家の向田邦子さんは、とにかく筆の走りが速かったそうです。「四」の文字を書く時間さえ惜しいのか、棒線を横に4本引いたという話も。ただ、書き出すまでが長かったそうです。
 中でも“冒頭のセリフが浮かばない”と筆を執るまで深く思い悩んだ一作が、後に、その執筆をライフワークにしたい、と言った名作『だいこんの花』でした。思いを込めた作品ほど、筆者は最初の1行に全魂を傾けるのでしょう。

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