2016年07月16日

歴史を書くつもりで

 新聞記者の経歴を持つ作家の三好徹さんは、駆け出し記者のころ、こんなことを先輩に言われたそうです。「オーバーなことをいうと思うかもしれんがね、きみたちはじっさいに記事を書くようになったら、歴史を書くつもりで書けよ」(文藝春秋編『無名時代の私』文春文庫)
 火事や事故の記事を書いては、「これが歴史か?」と首をかしげたそうですが、しかし、経験を積むほどに、先輩の言葉の意味を実感したという。人間の営みの一つ一つは、活字になることで「歴史」になっていくということを。

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