2016年05月20日

1匹のさそり

 小さな虫を食べて生きてきた1匹のさそり。ある日、いたちに襲われ、井戸に飛び込みました。溺れゆく中で、さそりは思ったそうです。“自分は今までいくつの命をとったのか。なのに、いたちに潔く身をささげられず、むなしく命を捨てるとは”。そして祈った。“この身を皆の幸せのために使いたい”。さそりは真っ赤な火と燃え、闇を照らす星となった。これは、宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』にある話です。
 全ての命は、他の命とのつながりの中で生きています。誰かの役に立ちたいと願い、それを喜びとする心は、この命の在り方、歴史と深く結び付いているのでしょう。

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