2016年04月16日

自分にしかできない役割

 絵本作家レオ・レオニの代表作に「スイミー」があります。これは、他の仲間と色が違う、スイミーという名の小さな魚の話です。小学校の教科書にも取り上げられました。
 黒い自分が目になって、仲間たちと協力して大きな魚の形を作って泳ぎ、自分たちを食べにきた大きい魚を追い出す――。この物語は、一致団結して協力し合うことの美徳を語っている、と取られがちです。しかし、作者のレオが伝えたかった、もっと大切なことがあるという。
 それは、人には、それぞれに個性と自分にしかできない役割があること。そして、何よりスイミーが、仲間と協力して作る、大きな魚をイメージできたということです(松岡希代子著『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』美術出版社)

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