2016年03月13日

 覚えて見えますか。一年前の明日、北陸新幹線が開業しました。多くの人を迎えた終点の金沢駅は、米国の旅行雑誌のウェブ版で、「世界で最も美しい駅」の一つに選ばれています。
 同駅には「もてなしドーム」と呼ばれる、大きなガラスのドームがあります。雨や雪の多い金沢を訪れた人に、そっと傘を差し出す「おもてなしの心」を表現しているそうです。
 「傘」は、強い日差しや冷たい雨をさえぎり、身を守るために生まれた道具。そこから、人を外敵や厳しい環境から守る存在が、「傘」にたとえられます。「核の傘」などという、破滅と背中合わせの恐ろしい傘もありますが、子どもが「大事に育てられること」をいう「乳母日傘」(『広辞苑』)のように、傘には、人を守り慈しむ言葉のほうがよく似合います。

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