2014年11月12日

郭沫若氏

 中国科学技術大学の初代学長にして、中日友好協会の名誉会長でもあった郭沫若氏。〝希代の全体人間″と称された同氏が、かつて亡命していた千葉県市川に記念館があります。
記念館は老朽化が著しかった旧宅の一部を移築し、間取りをそのまま復元したもので、室内には、中日友好のために奔走する様子を紹介した写真パネルなどが展示されています。
 郭沫若氏に対しての、ある学者の言葉。「郭先生は、日本の指導的立場にある人たちの〝傲慢″な態度に対しては、本当に厳しかった」。その一方で「、庶民にはことのほか優しく、例えば、大阪を発つ時も、見送りにきていた名士を待たせたまま、まず車を運転してくれた人に対し、丁重に礼を言い、励ましていました」と語っています。
 権威主義や尊大な態度は、真実の知性の鍛えがない証左でしょう。世に横行する〝権威主義や傲慢″とは徹して戦い抜き、私心なき人間愛の暖流を、社会に送り続ける日々でありたいものです。  


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