2014年10月07日

台地

 収穫の秋を迎えた台地の畑作地帯を歩くと、その豊かさに驚かされます。多くの台地には火山灰層があり、土壌の水はけが良いため、農業を営むには用水の整備が不可欠でした。
千葉の台地、北海道・十勝の台地――いずれもそうです。東京・小平市を流れる玉川上水も武蔵野台地にあります。当初は江戸市民の飲み水のためでしたが、新田開発の後は農地の灌慨に大いに役立ちました。
玉川上水を開削した玉川兄弟が、武蔵野台地を貫く難工事に挑んだのは約350年前。途中まで掘った後、水門を開けてみると火山灰層のために、水がしみこんで消えてしまった。2度目は岩盤に当たり、失敗。資金が底をつくと家を売り、ついに羽村から江戸まで水を引いたのです。


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