2014年06月15日

転換点

 歴史には常に転換点があります。南アフリカ共和国では1976年6月16日、アパルトヘイト(人種隔離)に対する国内外の怒りが爆発しました。それは、黒人学生らのデモ行進(ソウェト蜂起)がきっかけでした。彼らの、一方的な当局の教育方針に抗議した際、13歳の男子生徒をはじめ子どもたちが、警官隊の発砲の犠牲となりました。
 この事件以降、正義の行動が加速し、あしき政策は91年に完全撤廃されました。そして、この日は現在、南アの祝日「青年の日」となり、アフリカ統一機構(現・アフリカ連合)によって「アフリカの子どもの日」と定められています。
 流血の惨事は繰り返してはならりませんが、歴史転換の原動力、厚い壁に風穴を開ける突破力は、若い力の結集にこそあります。勢いある青年群を先頭に皆が立ち上がり不断の挑戦を続ける時、時代は必ず変わるのです。南アのマンデラ元大統領は「困難や挫折にくじけず、絶望的なときでも闘うのを諦めてはならない」(『ネルソン・マンデラ 私自身との対話』長田雅子訳、明石書店)と語っています。

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