2014年06月14日

子育て

 その靴は、作者の2歳になる孫娘のものらしい。玄関に忘れたまま2カ月が過ぎて、もう足に合わない。「おとなの 疲れた靴ばかりのならぶ玄関に/小さな靴 は おいてある/花を飾るより ずっと明るい」――これは詩人・高田敏子氏の「小さな靴」という詩です(『高田敏子全詩集』花神社)
 かわいい靴が目に浮かび、子 の成長を喜ぶ大人の優しさが伝わってきます。そんな気持ちを常に持てればいいのですが、大人の方に余裕がなくなってくるのが現実です。子が成長するにつれ、反抗すれば 憎らしく、素直すぎたら心配し……  ある保育士が「子育ての心掛け」を語っています。「手を掛けて、手が離れたら目を掛けて、目が離れても心離すな」。さまざまな曲折がある子育ても、心さえ離さなければ、前に進んでいけるということなのでしょう。

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