2013年11月25日

聴くという姿勢

 IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の創設者で、心臓専門医であるB・ラウン博士には、患者と向き合う時に心がけてきたことがあるそうです。それは「時計を見ない」「電話をとらない」、そして「相手の話を途中でさえぎらない」。会っている時は、全身全霊で聴くという姿勢です。
 古代中国・天台の『摩訶止観』には「上医は声を聴き、中医は色を相し、下医は脈を診る」とあります。天台が、声を聴くだけで病気を見分ける医師を“名医”としたのは、「聴く」ことに、「癒やす」という行為の核心が含まれるからでしょう。

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