2013年08月14日

プロの言葉

 一つの道を究めているプロの言葉には、味わいがあるものです。それは、その過程で幾度も困難な局面を乗り越えてきたからこそでしょう。
 あるレストランのシェフの言葉。「漫然と何回も味見をしていてもわからない。一発勝負。毎日がその繰り返し」。厨房ではいつも神経を研ぎ澄ませていたという。
 こちらは時計修理人。基本的な時計の知識を身に付けた上で、「それからは理屈はいらない。体で覚えていくことが大事」。自分で苦労したことしか、身に付かない。
 さらに、宝石デザイナーの言葉。「反復作業を集中してやれば、多くの物が身につきます」(須藤靖貴著『銀座のプロは世界一』日本経済新聞出版社)。一見、平凡な作業の繰り返しかもしれない。しかし、この地道な作業を通してこそ、確かな技術が身に付いてくるのです。

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