2013年05月24日

生命力

 コオロギ研究者の話です。生野菜だけをエサとする“贅沢コオロギ”から、飼料だけをエサとする“貧乏コオロギ”まで、以下のように5通りのエサの与え方をします。
 ①常に贅沢②基本的に贅沢で、たまに貧乏③贅沢と貧乏が半々④基本的に貧乏で、たまに贅沢⑤常に貧乏――このうち、一番生命力が強いのはどれか。答えは④です。飼育箱のふたを開けた途端、部屋中を跳びはねるほど元気でした。
 近年、ストレス社会の影響で抑うつ的な症状に悩まされる人が増えています。長期間にわたってオーバーワークが続くと、精神的に弱ってしまう。しかし逆に、全くストレスのない状態だと、頑張らなくても生きていけるため、生きる意味が見いだせなくなり、その結果、やはり元気を失ってしまう。どちらも極端ではいけないのです。
 ストレスにも、自身を高めるきっかけとなる良いストレス(ユーストレス)と、弱くする悪いストレス(ディストレス)があります。そして、同じ環境でも、それが良いストレスか悪いストレスかは、心の状態で決まってくるのです。所詮は自分自身の生命力です。

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