2012年07月24日

世界のヒトミ

 ロンドンオリンピックまで後3日となりました。こんな話をご存知ですか。
 勝負に挑む時の彼女の心境を一言で表すと「嬉しくてならない」だったそうです。彼女とは、800メートル走で銀メダルを取り、日本人女性初の五輪メダリストとなった人見絹枝です。
 この舞台は、1928年(昭和3年)のアムステルダム五輪でした。人見絹枝にとって“世界の壁”はあまりにも高かったそうです。しかし彼女は「あれだけ努力し期待した事が、この調子ならいよいよ一週間とたたないうちに、あのスタジオンで実現するのかと思うと嬉しくてならない」「私はベストを尽そう」。弾むような足取りで、会場に向かった(人見絹枝『炎のスプリンター』)と、自分を鼓舞しています。
 この800メートル走には、彼女より体格のいい選手、経験のある選手は、山ほどいました。が、すべてをやり切った彼女は自信をもち、喜びをもって戦いました。そして銀メダルを獲得しました。以来、彼女は「世界のヒトミ」と仰がれました。

この記事へのトラックバックURL

http://asunimukatuye.mediacat-blog.jp/t81253