2018年07月25日

これが最後のコンサート

 世界的な名指揮者として知られるフルトヴェングラー(1886~1954年)ですが、特に戦争中の演奏の迫力はすさまじかったそうです。思想家の丸山眞男は“人類の音楽は、フルトヴェングラーの戦時中の演奏をもってその頂点とする”とまで語っています(中野雄著『丸山眞男 音楽の対話』文春新書)
 なぜ、それほどの名演奏ができたのか。当時は、戦局が悪化するという緊迫した状況にありました。空襲で演奏会が中断されることもたびたび。いつ誰が犠牲になるか分からない。指揮者も奏者も「これが最後のコンサート」と、“命懸け”だったのでしょう。

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