2018年07月16日

古典はいつ“古典”になるのか

 児童文学として有名な『ガリバー旅行記』。だが作者のスウィフトは、子ども向けに書いたわけではなかったそうです。
 18世紀のイギリスの政界には、不正や堕落が横行していました。これに腹を立てたスウィフトは、巧みに風刺する同書を書き、絶大な人気を博したのです。時代とともに社会状況が変わっても、同書は児童向けの読み物として再評価され、世界的な名作となりました。
 古典はいつ“古典”になるのか。お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古氏は「古典は作者ひとりで生まれるのではなく、後世の受容によって創り上げられる」と指摘しています。作品がそのまま歴史に残るのではなく、「後人の目に見えない力が加わって古典になったり、逆に消えたりする」と(『乱読のセレンディピティ』扶桑社文庫) へー、そうなんだ

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