2018年05月09日

読書の鎖

 児童文学研究家の松岡享子さんが「読書の鎖」という言葉を紹介しています。名付けたのは、米イーノック・プラット公共図書館で働いていた時の館長だそうです。
 ある人が、読んだ本から大きな影響を受け、何かを成し遂げる。その記録をまた別の人が読み、新たな行動に駆り立てられる。「読書の鎖」とは、そうしたつながりを指すそうです。
 公民権運動を主導したキング博士は、インドのガンジーの著作から、自身の使命を果たす方法を見いだしました。そのガンジーは、米国の哲人ソローの『市民の反抗』に示唆を得ました。さらにソローは、インドの聖典『バガヴァッド・ギーター』に影響を受けたのです。〝ここに、人を変え、歴史を変える活字の力を見ることができる〟と、館長は述べたという(『子どもと本』岩波新書)

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