2018年04月24日

サプライチェーン

 東日本大震災の直後、しばしば「サプライチェーン」という言葉を目にしました。これは、ある製品が、原料の段階から消費者に届くまでの一連の工程をいいます。
 震災時、さまざまな企業活動で、サプライチェーンが寸断され、経済に大きな打撃を与えました。そうした反省から、「BCP(事業継続計画)」と呼ばれる取り組みが各企業で始まりました。自然災害などに見舞われても、事業の早期復旧を可能とするために、緊急時における事業継続の方法などを決めておく計画のことです。
 BCP策定における大きな課題の一つは、サプライチェーンを構成する企業間や地域内、業界内の「連携」だという。それぞれの企業の取り組みと同時に、防災・減災のネットワークを広げることは、社会全体の「レジリエンス(回復力)の強化」にも寄与します。
 災害は、人間と社会の“つながり”を断ち切ります。災害に強い社会づくりの核は、この分断に対抗する力を、あらゆる分野で強めていくことだ。そのためには、企業・団体であれ、個人であれ、普段から防災意識を共有することが欠かせないのです。

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