2018年01月30日

まず自分が変わること

 親なら誰しも、わが子に「こうなってほしい」と願望を抱くものです。だが理想と現実の違いに焦り、目に見える〝変化〟を求めてばかりいると、期待に応えようと「自分らしさ」をのみ込んでしまう子どもも少なくないですね。
 民主音楽協会(民音)主催「親子のための手作り楽器の体験学習・音楽会」の講師を務める池田邦太郎氏は「子どもたちの素直な心を尊敬し、大人が彼らより『下に(アンダー)立った(スタンド)』時、初めてその心が『understand』=理解できる」と語っています。
 英語で「education」は「教育」と訳されるが、福沢諭吉はこの訳に異を唱えました。『文明教育論』で「学校は(中略)天資の発達を妨げずしてよくこれを発育するための具」とあり、「教育」ではなく「発育」と訳すべきであるとしています。
 すなわち、価値観を上から押しつけるのでなく、相手に本来そなわっている可能性を見いだそう、引き出そうと真摯に努力する――その姿勢を敏感に感じて子どもは伸びていきます。
 人を教育しようと思うなら、まず自分を教育する。相手に変わってほしいなら、まず自分が変わることだろう。

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