2015年12月24日

アカがたまっているということ

 故・米長邦雄永世棋聖。1985年に史上3人目の4冠王になるなど一世を風靡した名棋士も、「名人位」は史上最年長での獲得だったそうです。
 93年、7度目の名人戦に臨む前、米長氏は若手棋士と研究に没頭しました。そうした中で、中原名人(当時)を、いかに攻略するかについて教えを請うたそうです。その執念が実を結び、七番勝負で見事、4連勝。49歳の新名人誕生は”熟年の星”と大きな話題になりました。
 30歳ほど年下の棋士に頭を下げてでも、「最善手」を探し求めた源泉は何か。米長氏は語っています。「自分が変わらないとダメだと思ったからです」「経験も大事ですが、経験があるということは、反面、アカがたまっているということ。今までの自分から更に一歩どう脱皮するかに着眼しなければやっていけない」と。

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