2015年01月30日

琉球競馬

 沖縄で「ンマハラセー」(琉球競馬)が70年ぶりに復活し、話題を呼んでいます。「ンマハラセー」(琉球競馬)は速さではなく、走りの美しさを競うという独特の競馬で、約500年前の琉球王朝時代に士族の娯楽として始まり、後に農民の間にも広がりました。
 小柄で温順な性質をもっているという沖縄の在来馬。当時は、人や荷物をスムーズに運ぶため、馬上を揺らさず走る実用性が重宝されていたそうです。「人も馬も着飾り、優雅に走りを楽しむというのが、争いごとを好まない琉球の精神性を象徴しているように思う」と、復活に携わった関係者は語っています。
 沖縄のことわざに「意地ぬ出じらぁ手引き、手ぬ出じらぁ意地引き」とある。「意地(怒り)が出たら手を引け、手が出そうになったら意地を引け」との意。自制心を培い、平和を愛する精神風土を築いてきた先人たちの教えは、人間性だけでなく娯楽にまで、その影響を与えたとみえます。

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