2014年09月12日

楽市・楽座

 織田信長が始めたとされる「楽市・楽座」は、戦国大名が城下町などの繁栄のためにとった商業政策です。旧来の商業組織(座)の特権などを廃止し、新興商人の自由な営業、市の活性化を図ったもので、いわば当時の「規制緩和」策です。
 神戸市北区で、豊臣秀吉が一帯を「楽市」とすることを命じた制札(木の立て札)が見つかっています。市の立つ日や税の免除などに加え、「宿屋が客の求めていないサービスを行い、旅籠銭を過剰に請求することを禁じた条項」もあるそうです(神戸大学等の研究による)。
 活気あふれる街に、各地から集まる商人たち。その豊かな懐を目当てに、宿屋もサービス過剰になったことが想像できます。「自由」を奨励する制札に、「倫理規定」が併記されている点が面白いですね。



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