2016年08月11日

自己改革

 チームの力を最大に引き出し、勝ち残るために、どんな組織も自己改革に余念がありません。宅配便大手のヤマト運輸では、20年ほど前に人事評価制度を刷新しました。
 会長だった故・小倉昌男氏は、当時主流のピラミッド型と一線を画す仕組みにしたいと考え、新たな制度のイメージを〝フルーツポンチ〟にたとえました。材料に使われる果物は、それぞれに甘さ、しゃきしゃき感などの持ち味があり、全体で一つの良い形になる。〝我々の仕事も、そういうものだ〟と。
 一つの担当地域で働く、多様な個性を持ったスタッフが、互いを認め、一緒に伸びていく――新制度は、ピラミッド型にはない〝全員成長〟の理念を礎にしていました(山岡淳一郎著『逆境を越えて』KADOKAWA)  

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2016年08月10日

ユーモア

 佐賀ユーモア協会の貞森比呂志会長は常々、提唱しています。IQ(知能指数)やEQ(情動指数)と並んで、人を楽しませ元気づける力をHQ(Humor=ユーモア指数)として高め合ってはどうか、と。ユーモアは「ふざけ」とは違います。苦労を重ね、乗り越えたからこそ、ユーモアに味が出るのです。納得!!  

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2016年08月09日

ながさき平和の日

 「ながさき平和の日」です。71年前のきょう、原子爆弾を積んでテニアン島を飛び立ったボックス・カー号の第1目標は、福岡の北九州市だった。視界不良だったことから、第2目標の長崎に投下されました。
 創価学会長崎平和委員会の編集による『語りつぐナガサキ』(第三文明社)が発刊されています。これは14人の被爆・戦争体験を、日本語と英語でつづったものです。肉親や友人のいわれなき死と向き合った人々の命の叫び、核兵器のもたらす現実が描かれています。
 核や戦争を考えるのに、さまざまな思考の枠組みがあります。軍事、国際政治、あるいは経済……。だが、議論の核心には「全ての命の尊厳」がなければならない。そのために、体験に耳を傾け、受け継ぐ努力に終わりはないのです。

  

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2016年08月08日

Bコーポレーション

 「Bコーポレーション」という言葉があります。コーポレーションは「企業」。Bは「ベネフィット(利益、恩恵)」の頭文字。「社会的利益を追求する企業」といった意味だそうです。
 その潮流は、アメリカから起こりました。企業とは自社の利益を最大に追求する存在。しかしBコーポレーションは、株主だけでなく、環境や地域共同体などの利益のために活動していると、認証を受けた企業だそうです。  

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2016年08月07日

仙台七夕まつり

 宮城県では6日から恒例の「仙台七夕まつり」が始まっています。HPを見ると内容はこのように。
「杜の都を彩る3,000本の巨大豪華吹流し 仙台七夕まつりは、仙台の目抜き通りをはじめ市内全域で、仙台七夕まつり伝統の「七つ飾り」に彩られた絢爛豪華な笹飾りが杜の都の夏を彩ります。毎年1本の大竹に、新たに手作りされた笹飾りが、各地に大小合わせて約3,000本も掲げられ、その豪華さを競い合います。仙台七夕まつりでは、7種類の七夕飾りが飾られ、そのひとつひとつに意味があります。
・短冊…学問や書の上達を願う。
・紙衣…病や災いの身代わり、または、裁縫の上達を願う。
・折鶴…長寿を願う。
・巾着…富貴と貯蓄、商売繁盛を願う。
・投網…豊漁を願う。
・くずかご…飾り付けを作るとき出た裁ち屑・紙屑を入れる。清潔と倹約を願う。
・吹き流し…織姫の織り糸を象徴する。
「吹き流し」が現在の飾りつけの中心となっていますが、他の6種類の飾りも、注意しながら歩いていると、いたるところで見ることができます。平和のありがたさを実感しながら、美しい色とりどりの七夕飾りを心行くまでご覧ください。」とありました。
  

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2016年08月06日

8月6日

 語り残された被爆体験の向こうには、深い沈黙の海が広がっている。71年前のきょう、広島市細工町の上空でさく裂した原子爆弾。爆心地から半径500㍍以内の生存者は極めて少なかった。あの日、命を奪われた人々の思いを知ることは永久にできません。
 生き延びた方々の中にも、肉親にさえ、被爆体験を語らない人が大勢います。被爆体験があまりに凄惨だったために、思い出したくないという心理的な防御の意識が強く働いたからでしょう。  

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2016年08月05日

甲子園と王貞治さん

 98回を数える夏の高校野球選手権大会が7日から始まります。
 早稲田実業の選手で1年の夏から3年の春まで4季連続の甲子園出場した王貞治さん。優勝も経験し、投手としてノーヒットノーランも達成。華々しく活躍したが、野球人生を決定付けたのは、予選での1度の敗北だったと本人が語っています。
 それは最後の夏、甲子園を懸けた東京大会の決勝戦。早実は明治高に延長12回、6―5で逆転サヨナラ負け。卒業後は大学進学と決めていたが、「何かをやり残した」という思いがぬぐえなくなり、プロの道に進むことになる(『もっと遠くへ』日本経済新聞出版社)
 悔し涙が、その後の猛練習を支え、世界のホームラン王を生んだともいえるだろう。勝負は絶対に勝たねばならない。そのために必死に練習する。その厳しさの中で、たとえ敗れても自己の限界を超え、努力する姿勢は残る。目標に向かって戦う命は次の勝利を必ず開いていくものです。  

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2016年08月04日

作家・吉川英治の信条

 作家・吉川英治氏のもとに、ある時、菓子が届いた。ふたを開けると、菓子に見事な装飾が施されていました。氏は、美しいと思う一方で違和感も覚えました。飾りすぎではないか、と。氏は服飾や建築も「過剰なデザイン」を好まなかった人です。
人についても、氏の見方は同様でした。「人間でも、ほんとの人物ほど、ありのままだ」「民衆の素朴さは、それゆえに尊いのだ」(『吉川英治全集52』講談社)。
 偉大な人は、内面からその魅力が発散しているから、肩書などで、過剰に外面を飾る必要がない。そして、市井の庶民の中に、その真に偉大な人間はいる――これが氏の信条だった。  

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2016年08月03日

なつかしい未来

 広井良典著『人口減少社会という希望』(朝日選書)で紹介されているのが「なつかしい未来」という概念である。
 著者は、今の学生のローカル(地方)志向に注目しつつ、人口減少社会ならではの「豊かさ」や「幸福」を考察しています。そこには、日本の伝統的な価値を再生し、かつて世界が憧れた、生き生きとした地域コミュニティーのイメージである。それは郷愁ではなく、新たな成熟社会の創造であると強調しています。  

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2016年08月02日

一通の手紙

 記録映画「知られざるヒロシマの真実と原爆の実態」を見たことがありますか。ここには被爆者の証言等を踏まえて被爆前の街並みや人々の暮らしが再現され、「原爆が何を奪ったのか」が現実味をもって迫ってきます。
 「原爆が投下されたその下には人間がいた。命があった。一人一人の顔があった」。映画を製作した、被爆者で映像作家の田邊雅章さんが力説するように、「人間がどう破壊されたのか」を伝えなければ、原爆や戦争を伝えたことにはなりません。
 核兵器の歴史は〝一通の手紙〟から始まったといえる。アインシュタインが署名し、米国大統領に原爆開発計画の推進を求めた、1939年8月2日付の書簡である。ナチスの脅威下での決断とはいえ、彼は後日、署名したことは「大きな誤り」と認めています。
  

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2016年08月01日

戦後71年の今

 終戦71年の8月が巡りきました。昭和20年は、「戦前」の終わりであり「戦後」の始まりでもあります。戦後71年の歩みには光も影もありました。その光を見ず、返す刀で、戦前をことさらに美化する声が、次第に大きくなっているようです。
 創価学会にとって昭和20年は、戸田第2代会長が出獄し、一人、組織の再建に歩み始めた年でもあります。この平和と民衆の幸福を打ち立てる闘争は、池田第3代会長に引き継がれ、今日の世界的発展を見るに至っています。それを可能にした内発的な条件は、地涌の菩薩を呼び現した、三代の会長の「広宣流布の信心」にあります。
 一方、外的条件は、戦前の体制の解体がもたらした自由、とりわけ「信教の自由」でありました。学会の「精神の正史」である小説『人間革命』の第1巻には「真に力のある宗教は、信教の自由を欲し、力のない宗教は、権力と結託しようとする」と国家神道を批判し、連合国軍総司令部による民主化を「梵天、帝釈の御計らい」と記しています。
 社会の変化に応じて、広布の運動の在り方は変わるべきです。一方で、師弟の精神、平和と自由の砦であり続ける誓いだけは変わってはならない。戦後71年の今、そう思います。
  

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