2016年02月09日

雪道を歩くには・・・

 雪道を歩くにはコツがいるそうです。歩幅は小さく。かかとから着地せず、足の裏全体に体重を掛ける。両手を自由にして、両手いっぱいの荷物等は避ける。圧雪や薄い氷の膜によってできた凍結路面、鉄板やタイルの上など、滑りやすい場所に目を配る。と、たくさんあります。
 雪道での歩き方は、さながら、難事に取り組むコツと同じではないかと、ある哲学者が述べていました。小股でこつこつと、上体を揺さぶらず、脇目をふらず、休まず歩く――なるほど、地道に、謙虚に、たゆまずに、困難を乗り越えゆく人の姿に似ているようです。  

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2016年02月08日

金字塔

 「聖教新聞によく出てくる『金字塔』ってどういう意味?」本紙で頻繁に使用される言葉です。
 『広辞苑』には①ピラミッドの異称②永く後世に伝わるようなすぐれた著作や事業、とあります。三角錐のピラミッドを横から眺めると「金」の字に似ていることから、名が付いたのです。
 ロマン・ロランは「ピラミッドは頂から作り始めるものではない」と綴っています(豊島与志雄訳)。
  

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2016年02月07日

愛情の表現

 俗に、関西人に「アホ」と言っても怒らないそうですが、「ばか」と言うと憤慨し、関東人はその逆だといわれています。暴言も、状況によっては愛情の表現にもなります。
 テレビやラジオなどでの活躍が長かった作家の向田邦子さんは、「ばか」という言葉がしゃくし定規で差別用語にされ、使えなくなるなら放送作家を辞めると言っていたそうです。向田さんの作品に出る「ばか」というせりふには情味があり、受け手への深い好意が底流にあったのです。  

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2016年02月06日

人生は坂道

 人生を坂道に例えると、上り方は人それぞれ。急ぐ人もいれば、ゆっくり上る人もいます。
 山本周五郎作『ながい坂』に、出世にはやる若い主人公を人生の先達が諭す場面があります。その言葉が味わい深いですね。「一歩、一歩を慥かめてきた、という自信をつかむことのほうが強い力になるものだ」と、納得です。  

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2016年02月05日

さっぽろ雪まつり

 主役は、5トントラックで6500台分の雪。それを見に来る人は、1週間で240万人。世界屈指の冬の祭典「さっぽろ雪まつり」が今年も開幕します。
 第1回は65年前。地元の中・高校生が六つの雪像を作ったのが始まりでした。設置場所は、それまで雪捨て場となっていた公園。若者らの斬新なアイデアと尽力により、誰も見向きもしなかった場所が、市民の喝采に包まれたのです。
 雪まつりには「利雪」「活雪」「親雪」などの理念があるそうです。交通障害を引き起こすなど、“厄介者”となる雪を利用し、活かし、親しみながら、長く厳しい冬を前向きに楽しもう――こうしたたくましい知恵が、世界中の人々の共感を呼ぶのかもしれないですね。  

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2016年02月04日

無名の32歳の青年

 明治の中期、三大文章家と称される有名人がいました。小説家の東海散士、言論人の徳富蘇峰、そして、代表作『日本風景論』を著した地理学者の志賀重昂です。
 同書から多大な影響を受けた一人に、後に創価教育学会を創設した、若き牧口初代会長がいました。彼は、自身初の著書『人生地理学』の2千ページに及ぶ元原稿を、一面識もない志賀に託し、校閲を懇請しました。志賀は牧口会長の努力と熱意に心を動かされて快諾しました。
 しかも「序」を寄せ、「今より予とともにますます発憤せられんこと」を著者に期待し、「将来かならず大成すべきことを予想するものなり」と明言しました。無名の32歳の青年に送られた、大先輩からの最大の激励である。若き牧口会長は奮起し、挑戦の心を燃やしたに違いありません。事実、27年後に大著『創価教育学体系』を発刊。後に世界が認めることになる教育学を世に問うたのです。  

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2016年02月03日

予言の自己成就

 社会心理学に「予言の自己成就」という概念があります。これは、本来なら起こり得なかった状況が、人々が起こりそうだと考え、行動することによって、実際に起こってしまうことを言います。
 この概念が示唆することの一つは、〝未来はこうなる〟との確信を、多くの人が強く持てば持つほど、その予想が実現する可能性が強まる、ということ。一人一人の「思いの強さ」と「行動」が、目の前の現実を変えていくのです。  

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2016年02月02日

家庭内の個室化

 “携帯電話の普及や家庭内の個室化、孤食の広がりで、家庭は家族の共同生活の場ではなくなっている”との指摘が以前からあります(尾木直樹著『子どもの危機をどう見るか』岩波新書)。
 インターネット社会が進み、その傾向は顕著と言えましょう。一つ屋根の下に暮らしていても、会話が減り関係が薄くなっている家族の姿が浮かびます。心を通い合わせる家族関係の再構築が望まれますね。
 その方途として普段の対話が重要です。親が対話の努力をすることですが、対話とは双方向から成り立ちます。まずは親が子どもの話を聞き、受け入れる態度を示すことが必要です。それには、子を一個の人格として尊重する心が不可欠です。 親の内面をより豊かにして、多忙な日常でも心の絆を強くする努力を重ねたいものです。  

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2016年02月01日

寒立馬

 雪原に寒立馬が立っています。がっしりとした太い脚で大地を捉え、寒風に耐えています。時折、ひづめで雪を掘り起こしては、埋もれた草を食んでいます。ここは青森県下北半島の北東端にある尻屋崎の放牧地です。
 ここで寒立馬は冬を越し、春に出産シーズンを迎え、新たな命を誕生させます。厳しい風雪に身じろぎもしない圧倒的な存在感。春の到来を、じっと信じている姿のように思え、人生の冬を勝ち越える力を与えてくれます。  

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